コーヒー豆焙煎。浅煎り?それとも深煎り?

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「どの焙煎度の豆にしますか?」

こう聞かれたことはありませんか?焙煎度について知識がなくても「苦味」「酸味」はコーヒーを飲んだ時に感じると思います。

「おすすめのコーヒーは何ですか?」

逆にこうきいてみた事ってないですか?私はコーヒーについて全く分からないときにそんな質問をしたことがあります。でもこの質問にきちんと答えることって難しいんです。
私がコーヒー豆をよく買いにいくオーナーから教えてもらいました。

浅煎り、深煎りってコーヒーの焙煎度を示す言葉ですが、これから分かることは「苦味」と「酸味」の割合(バランス)です。簡単にいえば浅煎りは酸味が強く苦味が弱い。深煎りは酸味がほとんどなく、苦味を強く感じる。こういうことが分かります。
つまり焙煎度はコーヒーの味を確定する重要な要素で、浅煎りと深煎りのコーヒーは、同じコーヒー豆であっても全く違う味なのです。

今回は焙煎について深堀していきます。これを読めば、明日から焙煎について3分は語ることができます。

焙煎とは?

焙煎はコーヒー豆に熱を加えて糖化反応させることをいいます。
いきなりよく分からないですね。
簡単にいうと、コーヒー豆に熱を加えると「熱によってコーヒーの味が変わっていく」ことです。
焙煎したコーヒー豆ってこげ茶色ですよね。でも決して焦げているわけではないんです。
コーヒーの炭化(焦げる)する温度は約230度といわれています。一方エスプレッソに合う超深煎りでも、その時の熱反応が起きている温度は220度です。つまり焦げる前の状態なんです。

コーヒーの味は糖化反応によって起こります。
そして糖化反応を細かくみていくと、アミノカルボニル反応メーラード反応カラメル化反応などの複雑反応によってコーヒーの味が変化しているのです。

カフェの定員に「アミノカルボニル反応って知ってます?」ってきいたら、変な人と思われるでしょう。
でもこれらの反応って、焙煎の知識をきちんと持ち合わせている人からすると知ってて当然なんだそうです。コーヒーの焙煎は化学反応なので、きちんと理論があるはずなのに、最近では勉強をきちんとせずに「感覚」で焙煎している人が増えているってオーナーが嘆いていました。

この反応は掘り下げると、私が抜け出せなくなるのでこの程度にしておきます。
まとめると、糖化反応によって、コーヒー色の褐色化、苦味、コク、香りが生じるってことを覚えてください。

焙煎の種類

カフェでよくみる焙煎の表記はだいたい「浅煎り」「中煎り」「深煎り」の3種類。
表記していないとこも結構あります。
焙煎度の表記をしないで産地の表記をするカフェって結構あるけど考えれば変な話なんです。なぜなら味を決定づける要素は産地よりも焙煎度もほうが重要なのだから。
だから、焙煎度の違いを細かく知ることは、自分の好きな味を知る上でも大切なことです。
コーヒーの焙煎度は8つに分類させることができます。
下の図にコーヒーの加熱温度と焙煎度の関係を表してみました。

加熱温度と焙煎度の関係性

実際はこんなに単純に直線ではないですし、本来横軸は時間が正しいグラフです。分かりやすくするために単純化しているものと理解してください。

【浅煎り】:ライト→シナモン→ミディアム
 かなり酸味を感じます。苦味はないです。果実のような香りがあります。
【中煎り】:ハイ
 酸味強いです。少し苦味があり、一方で甘みもすこし感じます。
【中深煎り】:シティ→フルシティ
 酸味が弱く、苦味を感じます。甘みもあります。
【深煎り】:フレンチ→イタリアン
 酸味はないです。強い苦味と甘みを感じます。

味は完全に好みです。私は深煎りのなかでもフレンチローストが好みです。
でもたまに、ハイローストの豆を買ったりして違いを楽しんだりしています。

国による焙煎度の違い

イタリアン、フレンチって国の名前ですよね。
その国でよく飲まれていたので、国名が焙煎度を表す名前の一部となったのです。
他にもあります。

「シティ」です。

シティはニューヨーク「シティ」のシティです。他のアメリカは浅煎りのミディアムローストが飲まれてたので、ニューヨークはそれに比べて深煎りだったのです。

国ごとの焙煎の違いって、その国の水が影響しているらしいです。
日本は軟水の国です。比べてヨーロッパは硬水の国が多いです(軟水の国もあります)。アメリカは軟水です。軟水と硬水の違いは、抽出力の違いです。軟水は抽出力が高く、硬水は抽出力が低い。
そのため、抽出力の低い硬水で、浅煎りのコーヒーを入れると味がパっとしないのです。だからあらかじめ濃くいれている文化が発展したと言われています。

まとめ

焙煎による味の違いが分かっていただけたでしょうか。次は焙煎による味の変化について掘り下げてみたいと思います。
焙煎も大事ですが、もちろん産地も大切です。産地の違いは風味の違いに近いと思います。ですが、味を確定させる一番重要な要素は焙煎度です。
最初の質問に戻りますが、おすすめのコーヒー豆を知りたいときはどうすればいいでしょうか。
答えは、
「深煎りが好きですが、どのような豆がおすすめですか?」
と聞いてみてください。そこから初めて産地や精製方法の違いを教えてくれるはずです。

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